クールなオオカミの過剰な溺愛
問題はこの後どうするかだ。
頑張って泣き止もうとする彼女は、じっと私を見つめてきて。
「真問は…私のことを、恨んでましたか」
「……え」
大きく潤んだ瞳。
今すぐにもまた溢れ落ちそうである。
「あの、水瀬くんは───」
「ここで話しても目立つから、移動したほうがいいと思うけど」
彼女は誤解している。
まずはそれを解こうと思い、口を開こうとすれば煌哉もほぼ同時に口を開き。
いくら生徒は帰ったとしても、ここは門前。
ひと通りもあるため確かに目立っていた。
「そ、そうだね…じゃあ移動して……あの、時間ありますか?」
「あっ、大丈夫です…」
煌哉の助言を素直に受け取った私は、3人で駅前にあるカフェに行くことにした。