クールなオオカミの過剰な溺愛
「いっそのこと整形してやろうかな」
「わざわざ痛い思いしてまでする必要ないだろ」
「んー、じゃあ私の顔ってまだ許容範囲?」
「許容範囲って?」
「女として見られる?」
いや、そりゃ大学生とか社会に出れば必要最低限の化粧はマナーとしてできるように頑張りたいけれど、今はメイクをしたいと思わない。
じーっと煌哉を見つめれば、なぜかふいと顔を背けられてしまった。
「えっ、何その怖い反応」
「……俺は千紗のこと女としてしか見たことねぇよ」
「…っ、本当!?」
今のは煌哉の本心だと思いたい、なんて私だって調子のいい女だ。
「良かった、これで化粧しなくてもセーフだ」
「……はぁ、やっぱそうなるよな」
「えっ、今度は何さ」
「なんでもねぇよ」
まだ何か言いたい様子の彼だったけれど、曖昧に濁されてしまう。