クールなオオカミの過剰な溺愛
波乱の席替え
学校に着き、教室に入れば私と煌哉はそれぞれ自分の席へと向かう。
よくよく考えてみれば、学校で煌哉と話すことはあまりない。
まあ席も遠いし当たり前か、と思いながら窓際にある自分の机に鞄を置いた。
「眠たい…」
目を開けるのもしんどくなった私は、席に着くなり鞄を枕代わりにして机に突っ伏した。
これ、意外と寝れそうだから怖い。
ここで寝たら朝のホームルームで先生に注意され、笑い者になる恐れだってあるというのに。
眠気に勝てないのだから、睡眠とは本当に恐ろしい。
それに今日は何か大事なことがあったような気がする、けれど思い出せない。
「んー……」
眠たいけれど寝たくない、という自分にもどかしさを感じながら唸っていると───