クールなオオカミの過剰な溺愛
水瀬くんも凛花と同様、1年の時から同じクラスだった。
さらには彼の席が私の隣であるため、こうして凛花と話しているとたまに絡まれるけれど、私単体ではあまり話さない。
個人的な見解ではあるが、凛花のことが好きなのだろうと私は見ていた。
「うるさい。響ちゃんの良さをわかってないくせに、いちいち入ってこないでよ」
「り、凛花…さすがにそれは言い過ぎじゃ……」
もし水瀬くんが凛花を好きだとしたら、今の会話で深く傷ついてしまうことだろう。
「怖いなぁ、女子って。
別にバカにしたわけじゃないのにな、夏原さん」
「え、なんで私…?」
まさかここで会話を振られるとは思っておらず、戸惑ってしまった私。
そんな私を見た水瀬くんに小さく笑われてしまい、恥ずかしくなる。