クールなオオカミの過剰な溺愛



私は窓際のため、クジを引くのは最後のほうで。


最初に引いたクラスメイトは黒板周りに集まり、クジの番号と照らし合わせて黒板に書かれた席番号に名前を埋めていく。



「俺、26番だ」

先にクジを引いた水瀬くんは、席に座ったまま黒板を眺めてそう言った。


私も彼に続いてクジを引き、自分の番号を見る。
すると───


「……あっ」


番号には18番と書かれており、黒板で確認すればなんと26番の後ろだった。


まさか本当に水瀬くんの後ろになるだなんて。


さらに驚くことに、私は今とまったく同じ席だった。
移動がないだなんてつまらない。

とはいえ窓際なのは嬉しい。



今の席は窓際の後ろから2番目のため、あまり先生の視界に映りにくいのだ。

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