クールなオオカミの過剰な溺愛
「もー結局話逸れたじゃん」
「凛花も響ちゃんの話に乗ってくるくせに」
「当たり前じゃん、我らの響ちゃんだもの」
本当、ふたりして推しにしか目がいかない。
「とりあえず水瀬は要注意人物ってことね」
「えっ、どうして」
「だって裏を見たんでしょ?」
「んー多分…」
「普通は人の裏見たら覚えてるはずなのに」
「仕方ないよ、響ちゃんは無敵だからさ」
とにかく私の優先順位は響ちゃんが一番なのだ。
頑張って思い出そうとしたけれど、半年ほど前のことなんてそう簡単には思い出せず。
結局考えることを諦めた私は、大人しく次の授業の準備を始めた。