愛することに正解はない【完】
「天に喜んでもらいたくてサプライズしようと思ってたんだ……それが逆に天を不安にさせてごめんね…?」
「そう…だったんだ。なのに、僕……」
そう言って私の首元に手を伸ばしかけて、パッと戻す。
「触っても…いい……?」
うんと言う代わりにこくりと頷いた。
そうすると天は恐る恐る私の首に優しく触れる。
「痛かったよね…可愛い凛音にこんな傷つけてごめんね、ごめんね……」
そう言って天はまた涙を流す。
首元に残った天の爪痕がずきんと傷んだ。
天が苦しいと私の方が苦しい。
痛いのは私なのに、天の方が心が痛そうだ……
そんな天を見ていられなくて、わたしは天を抱きしめた。