愛することに正解はない【完】
天は私の背中に爪を立てながら抱きしめる。
痛みと頭がクラクラすることで精一杯で、そのとき天がどんな表情をしているのか見えなかった。
しばらくして、私がぐったりした頃に天は我に返る。
「凛音…ごめん!また僕……」
それから自分が傷つけたところを擦りながら、天は謝り続ける。
そんな天は酷く辛そうで苦しそうで、私のせいなのかと思うと胸が痛くなった。
それと同時に、私を強く必要とする天を受け入れたいと側にいて支えたいと思った。
「愛してるよ凛音」
「うん、私も愛してる」
こんなことがことある事にあったけど、でもこの答えだけは変わらなかった。