愛することに正解はない【完】
「なん…だろうね…」
そう言ってヘラっと笑う。
そういえば私のしたことの何がだめだったんだろうか。
分からない。
私は天が嫌だと感じることはしたくない。だから、男の人とも極力関わらないようにしている。
でも、美容室で男の人に髪を切られることも、必要最低限の会話さえも
天は不安に思い傷つく。
「……でも、私が悪いんだよ。だから大丈夫。」
気をつけても気をつけても、結局天を不安にさせてしまうのは
天を傷つけてしまうのは
私なんだから。
『ねぇ……凛音は傷ついてないの?』
「え……?」
今まで黙っていた茉弥のその言葉に驚き、間の抜けた声がでる。