愛することに正解はない【完】
そんなことないって言葉が出なかった。
確かに理久や涼太は好きだけど、それ以上に私は天が好きで
だから、天と付き合ってて
今まで一緒に居たのに、天は私の心まで疑うの?
私は天を愛してるのに…
でも、それでも、私がここ最近で一番楽しいと感じたのは今日だった。
天との2人の時間よりも。
それでも、私が天を好きなことに変わりはないのに。
「ねぇ、凛音。僕のこと好き?」
「…分からない。」
なのに、口から出たのはそんな言葉だった。
「嫌だ嫌だ!凛音僕を嫌いにならないで!」
そう言って天は涙を流しながら、私の背後に立ててあった包丁を手に取り私の肩を刺した。