愛することに正解はない【完】
「僕、凛音に凄く酷いことしたって分かってる。分かってるけど、でも僕は凛音が居ないと生きていけない…。それに誰よりも凛音を愛してる。」
「うん、私も天を愛してるよ。おやすみ。」
そう言って、天と布団の中に入る。
30分程で隣から寝息が聞こえた。
それと同時に私はそっと布団から抜け出す。
私は天の全てを受け入れようとした。
でも、出来なかった。
どうしようも無く痛い。
肩を刺されたとき殺されると思った。
怖くて仕方なかった。
天を嫌いになった訳じゃない。
でも、一緒にいるのはもう苦しい。
財布だけをコートのポケットに入れて、そっと家を出る。