太陽と月
椿ー!おはよー!」教室に入ると美月が満々の笑顔で駆け寄った来る。


「おはよ。どうしたの?何かいい事でもあった?」
カバンを机の横にかけて座る。


美月は携帯の画面を私に見せてくれた。


『可愛い美月とデート出来るのを楽しみにしてる』


画面のメールにはそう書かれていた。


「卓也さん?」分かっていたけど、敢えて聞いてみた。


「そう!朝からめっちゃテンション上がったわー!ってか椿、着ていく服決まった?」と少し頬を赤める美月。


「決まってないよ。美月は決まったの?」


「それがまだやねん!」そう言って、あの服はどうか?こっちの服がいいか?靴はどうしよう?等、美月は楽しそうに計画を立てていた。


私も合わせる様に、美月の話に相槌を打ち時よりアドバイスもしたりしていたら


「西園さん、西田さん数学のプリント出してもらえる?」
私達に声をかけてきたのは、クラスメイトの石田 佐知だ。


黒髪のストレートで、可愛いよりも美人の分類になると思う。


入学してからいつも一人でいるイメージがある?教室ではイヤホンをして本を読んでいる事が多い。


私は、数学のプリントを手渡した時、佐知にジッと見られた。


「…何?」私が聞くと


「別に。西田さんもプリント」と美月に手を出しプリントを受け取ると、別のグループにもプリントを回収しに行った。


私達はその後も、デートや体育祭の話で盛り上がった。
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