太陽と月

放課後は体育祭に向けての準備で大忙しだ。


生徒会長である、陽介は中等部全体を引っ張ってくれている。


「なぁー陽介先輩あの怪我どうしたん?」美月に聞かれて心臓がドキッとした。


「何か、階段から落ちちゃったみたいで…」と小さな声で言う。


「へー!陽介先輩って意外にどんくさいねんな!」とケラケラ笑った。


美月に悪気はない。そう思ったけど、心がモヤモヤしてしまった。
でも、本当の事を言って軽蔑されるのも嫌だった。私はその場から逃げる為に


「ちょっと水飲んでくるね!」と美月から離れた。





水飲み場で、水を飲んでいると


「つーばーきーちゃーん!」後ろから声をかけられた。


振り向くと
「進藤先輩…」ジャージのポケットに手を突っ込んでわらっている進藤先輩がいた。
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