太陽と月

「逆襲…?」私は首を傾げる。


颯介は、自分の携帯を開くと


「椿をそんな顔にさせた馬鹿な女はどれ?」と私に集合写真を見せてきた。


そこには新学期に撮影したであろう3-Aの集合写真があった。


私は戸惑いながらもさっきの3人を探す。


「この人とこの人とこの人」指をさして3人を颯介に教えた。


「了解。午前中に借り物競走あるから、椿は僕から見える位置に居てくれる?」そう言って立ち上がった。


「…何するの?」私は不安になって聞いた。


「その時のお楽しみに。じゃあ後でね」と微笑みオニギリを持って屋上から出て行った。


何するんだろう?私は疑問に思っていると予鈴が響く。


ヤバイと思い私も空になったお弁当袋を持って教室に戻った。









「おはよー!椿!寝坊してめっちゃ焦ったわー!何処行ってたんー?」教室に入るなり、美月が私の元に駆け寄って来た。


「おはよ。間に合って良かったね。ちょっとトイレに行ってた。」


私はまた一つ、美月に嘘をついた。


さっきまでの出来事は知られたくなかった。

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