太陽と月
君との約束
『よっよろしくお願いします!』
ぺこりと頭を下げた。
コンコンとドアをノックする音が聞こえる。
『社長、そろそろお時間です。』
本庄さんが入ってきた。
真也さんは、あぁと短く返事をした。
『俺は今から仕事だ。2人とも椿を頼んだぞ。あと、椿その服はもう捨てろ。新しい服を買いに行け。』
と万札を数枚テーブルに置き、部屋を後にした。
残された私達3人には何とも言えない空気が漂ったけど、そんな空気を壊す様に陽介が言う。
『椿!この辺知らないでしょ?俺が案内してやるよ。買い物行こ!』
とニコニコと笑う。
本当に太陽みたいな笑顔だ。
『颯介も行く?』と陽介が聞くも
『僕はいいよ。陽介が連れて行ってあげて』
と私の事見る事なく、部屋を出て行った。
颯介は私の事嫌いなのかな?
そんな風に感じた。
嫌いも何も今会ったばかりなのに、颯介は人を寄せ付けない空気があった。
『ごめんね!あいつ無愛想でしょ?』
と陽介が困った笑顔で言う。
『ううん。大丈夫!』と微笑み返す。
『よし!じゃあ行こう!』と陽介は立ち上がり私に手を差し伸べす。
私は差し出された手を掴んだ。
私はこの手に何度も何度も助けられた。
私が奈落の底に落ちる度に君は私を救い出してくれたねーーーーー。