太陽と月
「あれ・・・ここどこ・・?」


昼間だと言うのに辺りは薄暗く、お店もほとんどシャッターが下りて閉まっていた。


ふと陽介の言葉が脳裏をよぎる。


“あそこには入っちゃダメだ。あそこは世界が違う”初めて、陽介の街に連れて来て貰った時に言われた言葉だ。


ヤバイと思い、来た道を戻ろうとした時


「あっれ~こんな所にかわい子ちゃんが1人で何してんの~?」


と数人の男に声をかけられた。


どの男も口元をだらしなく開けてヘラヘラと笑っていた。


私は返事をする事なく、その男たちの横を通り過ぎようとするも


「え~シカトしないでよ~」と腕を掴まれ、前を塞がれる。


数人の男たちの風貌をみたところ、年はさほど変わらないと思った。


それでもどこか大人びた印象があり、怖くて足も言葉も出なかった。


「ね~俺らと遊ぼーよ」


そんな私を見て男たちは馬鹿にした様に声をかけてくる。


「・・・通して下さいっ・・」声を振り絞って抵抗をするも


「かわいい~ね~」と全く道を開けてくれなかった。


どうしよ・・・怖い・・・助けて・・・


そう思った時


「何してんの?」


後方から声がした。

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