太陽と月
新たな出会い

屋敷に着くと、2人の大人が待っていた。


1人は短髪の高身長の男。


もう1人は、ボブヘアの綺麗な女性。


そんな2人を見て陽介は


『ゲッ!』と声を出した。


誰だろ?そう思っていると


『陽介さん、お帰りなさい。今日の約束の時間4分遅れてますよ。』


ボブヘアの女性が笑顔で言う。


隣の短髪の男は


『陽介さん、道場の窓が開いたままでした。雨が降ってたらどうするつもりだったんですか?』


とこちらも笑顔で話す。


そんな笑顔の2人を前にした陽介は


『あーあーあー…えーーーと…ごめんなさいっ』


と顔の前で両手を合わせて謝る。


私は何が何だか分からなくなってしまって、陽介をチラッとみる。


すると、ボブヘアの女性が


『椿さん、初めてまして。私は陽介さんと颯介さんの専属の家庭教師をしている、天宮 結です。今日から椿さんの、家庭教師もしますのでよろしくお願いしますね。』


とニコリと笑って握手を求めてきたので、私も手を出し握手をした。


『椿です。よろしくお願いします。』


私達の手が離れたのを見た短髪の男性が口を開く。


『椿さん、初めてまして。河口 敬吾です。自分は陽介さんと、颯介さん専属の武道の教えをしています。これから椿さんにも指導しますので、よろしくお願いします。』


武道?


『あぁ、俺達は敬吾さんに、護身術を習ってるんだ。何かあった時は自分の身は自分で守らないとね』


と笑顔でピースサインをした。
< 25 / 230 >

この作品をシェア

pagetop