太陽と月
2階の奥の部屋の扉を開いて驚いた。
大きな窓があり、大きなベット。
白い勉強机に、白いドレッサー。
基本的に白で統一されていた。
『うわぁー広ーい。』
思わず1人で声を漏らす。
本当にいいのであろうか?
こんな私がこんな暮らしを貰えて。
ほんの数時間前までお下がりの服を着て、下の子達の面倒に、洗濯、炊事、勉強、常に時間に追われていた。
全てはいい子でいる為だったから
苦痛だと感じた事はなかった。
ベットを見ると、大きな箱と小さな封筒が置いてあった。
近付いて見てみると、封筒には
to,椿
from,真也
封筒の中を見ると1枚のメッセージカードが入っていた。
happybirthday椿
今日は仕事で帰れそうにない。
誕生日楽しんで。
幸多き1年にするように。
メッセージカードをベットに置き、大きな箱を開ける。
そこにはネイビーのワンピースが入っていた。
着てみると、ピッタリだった。
ゴージャス過ぎでもなく、子どもっぽくもない。
我ながら似合ってると思ってしまった。
ワンピースに身を包み、リビングの扉を開けた。
パパッーーーーン