太陽と月
貴方との約束

私はベットから出て枕元の電気をつける。


ハッキリと覚えていないけど、とても怖い夢だった気がする。


夜風に当たろうとバルコニーの扉を開けた。


空を見ると真っ黒い夜空に微かに月が見えた。


漆黒の夜空と薄暗い雲に隠れた月。


されでも月の僅かな明かりは私の心を軽くした。


ふと下を見ると、庭に1人の人影が見えた。


庭に置いてあるベンチに座る人影。


こんな時間に誰だろう?と目を凝らすとそこには颯介が座っていた。


こんな時間に何してんだろ…?
そう思い颯介を上から見ていたら


バチっと目が合った。


下から私を見つめる颯介。


どうせ小さな舌打ちでもして、また目を逸らすだろうと思っていたら


颯介は目を逸らす事なく、私を手招きした。


下に降りて来いって事?


私は、今日1日の颯介の態度とうって変わって違う事に不思議に思ったけど、


気付けば部屋の扉を開け、庭に降りて行った。


まるで導かれる様に。
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