太陽と月

『莉愛ちゃんってさ~いい子ぶってムカツかない?』





朝の教会の床掃除が終わって、教室のドアを開けようとした時、由貴ちゃんと麻奈美ちゃんと佑子ちゃんの声がした。





『分かる~。遥先生に媚びてるしさ~。』





『マリア様マリア様ってうるさいんだよね~』





私は教室に入る事が出来ず、来た道を走って戻った。





どうして?由貴ちゃんも、麻奈美ちゃんも、佑子ちゃんも私の友達だったでしょ?昨日まで一緒に遊んでたのに。





悲しくて悲しくて泣いた。

それでも次の日はマリア様にお祈りをした。





“皆が幸せになれますように”





そうお祈りした・・・・





本当に?本当に私はお祈りした・・??





『・・・許さない・・・・絶対に・・・3人共・・・』



これは誰の声?誰の背中?





私だ・・・。







3人はまるで悪口なんて言ってた事が嘘の様に、普通に話かけてきた。





『莉愛ちゃ~ん!ゴム飛びしよ!』





昼休み、教室にいたら3人が私を笑顔で呼びに来た。





私の悪口言ってたくせに・・・。





そう思ったけど、笑顔で私も頷き4人でゴム飛びをして、一緒にご飯を食べて、お風呂にも入った。





遥先生はそんな私たちを見て





『4人はいつも仲良しさんね~』





そう微笑む遥先生。





『そうなんです!私達4人は親友だもんね!』と由貴ちゃんが私達3人の顔を笑顔で見た。





嘘つき。嘘つき。嘘つき。嘘つき。嘘つき!!!



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