太陽と月
私達の笑い声に、周りのクラスメートは何事もなかった様に自分達の話しに戻っていった。
「ほんま何やねんなー!めっちゃ気悪いわぁ。言いたい事あるんやったら言いにきたらええやん!」
とブツブツ言う美月を陽介は目をまん丸くする。
「美月…聞こえちゃうよ!」そう言って私は美月の制服の袖を引っ張る。
「聞こえる様に言ってるねん!椿も言いたいこと、思った事あったら言わなあかんねんで!」
そう言う美月に陽介は微笑んだ。
「美月ちゃん、椿をよろしくね。何かあったら守ってあげて。」
そう言われた美月は
「任しといて!椿が何かされたら私がどついたるわ!」
と少々口は悪かったけど心から嬉しいと思った。
結局、美月には陽介とは従兄弟で私は仮住まいの為に陽介の家に住んでるって事にして話した。
流石に真也さんに拾われて、養子に貰われたとは言えなかった。
私はここから嘘ばかりの自分を美月に見せてたね。