太陽と月

「へーそうなんですね!椿の従兄弟は2人ともめっちゃ男前やなー」そう笑う美月。


私は颯介の笑顔が何よりもゾッとしてしまった。


笑っているのに笑っていない。


「ねー!皆で一緒にご飯食べようよ!」と純平が言う。


「それ賛成!先輩の話聞きたい!」そう手をあげる美月。


押し黙る私に、颯介は
「良いんじゃない?」と微笑む。


私は颯介が何を考えてるか分からなかったけど3人がその気になってるから仕方なく頷いた。


「へー美月ちゃんは大阪から来たんだね。」


「そうなんです!めっちゃ田舎町なんですけどね」


と純平と美月は何の問題も無く談話をしている。


私は特に会話する事なく、ご飯を食べる。


そんな私に颯介は


「どうしたの?椿。今日は大人しいんだね」と微笑んだ。


「そっそんな事ないよ…!」


慌てて言う私をクスクス笑う颯介。


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