太陽と月
笑い事なのかな?そう思った。
そして何よりもさっき言われた事が気になる。
「進藤先輩…さっき私の事、まだまだだねって言ったけど、どういう意味?」そう恐る恐る聞く。
純平はクスっと笑って
「中途半端だなって。」
そう自分の顎をさすった。
「中途半端…?」そこ言葉に何故かカチンときた。
「そう。椿ちゃんは中途半端。いい子にもなり切れない、かといって自分の意志を貫く事も出来ない、そして貪欲で汚くもなれない。ただぬるーーいお湯に入ってるだけだね。そして心の何処かで、私は可哀想な子だと悲劇のヒロインぶってる」
そう笑った。
「…進藤先輩に何が分かるの!?」気付けばそう言っていた。
「中途半端って何!?私だって…」
私の声を遮って純平は言う。
「椿の事なんて分からないし、分かりたくもない。俺はね、椿ちゃんみたいな、ふらふらしてる子は嫌いだから。椿ちゃんの話を聞くと反吐が出そうだよ。あっでも顔は好みだよ。何なら一発ヤル?」そうニコっと笑った。
私はカッとなり気付けば…
バッチーン!
純平の左頬を平手打ちしていた。
純平は驚く事もなく、
「叩くならせめて右頬にしてよねー」そう左頬を擦る純平。
私はハッとした。
謝らなきゃ!そう思ったけど、私は謝る必要性はないとも思った。
純平の顔から笑顔が消え私に言う。
「さぁ…どうする?君はどっちの世界に足を踏み入れる?」