大人の女に手を出さないで下さい
エスカレーターで2階に上がると全身真っ黒でレースのベールを被った人物と遭遇した。
「あ、ツクヨミさん、お疲れ~」
「・・・」
こくんと無言で頷いた彼女は2階の一角で占いをしているツクヨミさん。
よく当たると有名でいつも占いの館には長蛇の列が連なっている。
「ツクちゃんも今からお昼?一緒に食べない?」
トミちゃんが誘うけどもツクヨミさんはふんふんと首を横に振った。
「もう食べた…」
「そっか~残念」
ツクヨミさんは占いの時以外はかなりの無口だけども梨香子達とは仲が良い。
お昼のタイミングが合わなかったことを残念に思いながらじゃあ、とカフェに向かおうとしたら梨香子の服の裾がつんつんと引っ張られた。
振り返るとツクヨミさんが俯いたままぼそぼそと話し出す。
「ん?」
「あんた、今日、人生ががらりと変わる出会いがあるよ…」
「え?」
「うっそ~!なにそれ?いい男があらわれるとか~?」
梨香子が面喰ってる間にトミちゃんが騒ぎ出す。
まだ服の裾を掴んでるツクヨミさんに向き直りベールに包まれた顔を覗き込んだ。
「どういうこと?何か占いで出たの?」
「これが最後のセンタク…」
「洗濯?」
「間違わないで、選択を…」
「…え~…っと?」
どういうこと?と、考えあぐねているうちにツクヨミさんはすっと去って行ってしまった。
「男よ男!絶対男!色恋にご無沙汰だったリカちゃんもついに二度目の春が来るのよ!」
「いや、もうそんなのいいから…とりあえずお昼食べよ。時間無くなっちゃう」
「あ、ツクヨミさん、お疲れ~」
「・・・」
こくんと無言で頷いた彼女は2階の一角で占いをしているツクヨミさん。
よく当たると有名でいつも占いの館には長蛇の列が連なっている。
「ツクちゃんも今からお昼?一緒に食べない?」
トミちゃんが誘うけどもツクヨミさんはふんふんと首を横に振った。
「もう食べた…」
「そっか~残念」
ツクヨミさんは占いの時以外はかなりの無口だけども梨香子達とは仲が良い。
お昼のタイミングが合わなかったことを残念に思いながらじゃあ、とカフェに向かおうとしたら梨香子の服の裾がつんつんと引っ張られた。
振り返るとツクヨミさんが俯いたままぼそぼそと話し出す。
「ん?」
「あんた、今日、人生ががらりと変わる出会いがあるよ…」
「え?」
「うっそ~!なにそれ?いい男があらわれるとか~?」
梨香子が面喰ってる間にトミちゃんが騒ぎ出す。
まだ服の裾を掴んでるツクヨミさんに向き直りベールに包まれた顔を覗き込んだ。
「どういうこと?何か占いで出たの?」
「これが最後のセンタク…」
「洗濯?」
「間違わないで、選択を…」
「…え~…っと?」
どういうこと?と、考えあぐねているうちにツクヨミさんはすっと去って行ってしまった。
「男よ男!絶対男!色恋にご無沙汰だったリカちゃんもついに二度目の春が来るのよ!」
「いや、もうそんなのいいから…とりあえずお昼食べよ。時間無くなっちゃう」