大人の女に手を出さないで下さい
夜、元倉と待ち合わせをして行った先は居酒屋ぼたんに並ぶ梨香子の行きつけのイタリアンバル。
美味しい日替わりパスタとマルゲリータピザにイベリコ豚の生ハムサラダと、梨香子はお気に入りの白ワインのサングリア、元倉はイタリアビールのモレッティを頼んだ。
店内は多くのお客さんでにぎわっていてそこかしこから楽しそうな笑い声が聞こえる。
梨香子と元倉も商品の話しやアンティークについて、元倉の海外出張の面白ネタなど話は尽きなく楽しい時間は過ぎていった。
気付けば10時を過ぎていて梨香子はそろそろ帰りましょうと席を立つ。
さり気なく伝票を取ったのにそれをサッと元倉に奪われた。
「あ…」
「これは僕に払わせてください。僕がお誘いしたんですから」
「でも、こちらとしてはおもてなしのつもりだったんですけど」
「仕事の一環のつもりとか、そんな悲しいこと言わないでくださいよ?」
完全にそのつもりだったので領収書も貰う気満々だった梨香子は「うっ…」と、言葉に詰まってる間に元倉はさっさと会計を済ませてしまった。
「気を使わせてすいません。ごちそうさまです」
「いえいえ、凄く楽しかったですよ」
店を出て梨香子は丁寧にお礼を言うと、元倉は梨香子をタクシー乗り場にエスコートした。
一緒にタクシーに乗り込んだ時元倉は思い出したように手をポンと叩いた。
「ああそうだ、渡しそびれたカタログがあったんですよ。持ってこようと思ってまた忘れてました。先に僕の泊まってるホテルに寄ってカタログをお渡ししてもいいですか?明日は朝イチで帰らないといけないので店に寄る時間がないもので」
「ええ、いいですよ」
苦笑いで頭を掻いて恥ずかしそうにしている元倉に軽い気持ちで梨香子は返事をした。
美味しい日替わりパスタとマルゲリータピザにイベリコ豚の生ハムサラダと、梨香子はお気に入りの白ワインのサングリア、元倉はイタリアビールのモレッティを頼んだ。
店内は多くのお客さんでにぎわっていてそこかしこから楽しそうな笑い声が聞こえる。
梨香子と元倉も商品の話しやアンティークについて、元倉の海外出張の面白ネタなど話は尽きなく楽しい時間は過ぎていった。
気付けば10時を過ぎていて梨香子はそろそろ帰りましょうと席を立つ。
さり気なく伝票を取ったのにそれをサッと元倉に奪われた。
「あ…」
「これは僕に払わせてください。僕がお誘いしたんですから」
「でも、こちらとしてはおもてなしのつもりだったんですけど」
「仕事の一環のつもりとか、そんな悲しいこと言わないでくださいよ?」
完全にそのつもりだったので領収書も貰う気満々だった梨香子は「うっ…」と、言葉に詰まってる間に元倉はさっさと会計を済ませてしまった。
「気を使わせてすいません。ごちそうさまです」
「いえいえ、凄く楽しかったですよ」
店を出て梨香子は丁寧にお礼を言うと、元倉は梨香子をタクシー乗り場にエスコートした。
一緒にタクシーに乗り込んだ時元倉は思い出したように手をポンと叩いた。
「ああそうだ、渡しそびれたカタログがあったんですよ。持ってこようと思ってまた忘れてました。先に僕の泊まってるホテルに寄ってカタログをお渡ししてもいいですか?明日は朝イチで帰らないといけないので店に寄る時間がないもので」
「ええ、いいですよ」
苦笑いで頭を掻いて恥ずかしそうにしている元倉に軽い気持ちで梨香子は返事をした。