女40歳、お嫁にもらってもらいます!
今日は諦めて、早目に仕事を切り上げないといけないみたいだ。

まあ、週明けからいつもより少し頑張れば、今日早く帰る分も取り戻せるかな。

「…山本さん、ちゃんと考えておいてね。」

部長がすれ違いざま、私の耳元で囁いた。

その時にどこからか視線を感じた。

思わず私は周りを伺う。

「どうかした?山本さん。」

「いえ…。」

「そうやって話をいつも逸らされる。」

そう言って余裕の笑顔を見せる部長が眩しく感じる。

女性の扱いに慣れているというか…。

「まあ、その気になるまでお待ち下さい。」

私のそんな言葉に、手を振りながら部長は出て行った。

















< 12 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop