女40歳、お嫁にもらってもらいます!
いくら求められるとしても、このまま自分の気持ちに突っ走ってしまって良いのかな。

大きな溜息が出てしまった。

「…まだ眠れないの?」

背中から晃太朗の声がした。

私は寝たふりをして、やり過ごそうとした。

すると背中に晃太朗の体温を感じた。

私の腰に腕をまわした晃太朗。

そして首元で囁いた。

「郁美と居ると、俺が幸せなんだ。そして心が癒される。それじゃあ、ダメなのかな。」

はらはらと流れる涙は、晃太朗に気づかれないだろうか。

私は身体が震えそうになるのを、必死にこらえる。

「絶対郁美と結婚するつもりだから。」

晃太朗は私に聞かせるために言ったんだろうか。

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