女40歳、お嫁にもらってもらいます!
3
「係長、そろそろキリは尽きませんかね?」

私のデスクのそばで自分の腕時計を眺めた後、主任はじろりと私のパソコンを覗く。

「もう少ししたら出られると思うから、先に主任は店に向かってよ。」

私のそんな言葉に、少し伸びをした主任。

「係長を置いていったら、西田さんに怒られちゃいますからね。」

その様子がほぼ同時に頭に浮かんだようで、私達は同時に吹き出した。

「それが西田の良い所だからね。」

「係長と本気で互角に言い合えるのは彼女だけです。」

腕を組んでうなずきながら、穏やかに微笑む主任。

「ねえ、主任は付き合っている人はいないの?」

「えっ?」

久しぶりに主任の驚いた表情を見た。

「西田なんかどう?ああ見えて、男を立てるタイプだと思うんだけど。」

< 13 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop