女40歳、お嫁にもらってもらいます！

「係長、何かありましたか？プロジェクトで何か問題でもありましたか？」

私の頬に静かに涙が伝った。

「…何にもないよ。休みの日にどうしたの？」

私は西田に何気なく言葉を返したつもりだ。

「いえ、小島くんと係長も夕飯を一緒にどうかなって話しになったので、連絡したんです。こないだは随分ご心配を掛けたので。」

スマホの向こうで二人が視線を合わせた姿が目に浮かんだ。

パニックになっていた気持ちが、ホッと息をついたような感じがした。

でも…。

私は今の状態で、二人に顔を合わせる事が出来るのか戸惑った。

「係長、きっと小島くんのご飯を食べたら、また元気が出ますよ。」

明るい西田の声がした。

「私はあの大変だった時、係長のお気遣いと小島くんのご飯に助けられたんです。」

西田はそこで少し咳払いをした。