女40歳、お嫁にもらってもらいます！

「どうしました？美佐さん。」

ヒョイと顔を出した小島くん。

「小島くんは私のどこが好き？」

何の臆面もなく、真っ直ぐに小島くんを見た西田はそう言った。

「美佐さんが俺の料理をおいしそうに食べる姿です。何度も言っているじゃないですか。確か係長にも言いましたよね。」

小島くんも照れもせずにこう返した。

「そうなんですよ、主任。」

西田は小島くんに合図を送ると、主任に大げさにこう切り出す。

「私は小島くんの料理に癒されるんです。いえ、それは料理だけではないんです。小島くんという存在に癒されるんです。」

私は西田の言葉にハッとする。

「上手には説明できないんですけど…、主任は仕事をする係長をフォローすることで自己満足をしていないですか？」

「えっ？」

主任が何やら難しい表情を見せた。