女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「和食でゆったりとした気持ちになれますよ。」

西田は前に座った小島くんに温かく微笑む。

「私は…、これであの時救われたんです。食べながらボロボロ泣いて、自分を取り戻したんです。」

そんな話をされちゃうと、私も泣いちゃうかも…。

肉じゃがを一口食べた後、自然とそう思った。

「一体何があったんですか?あの時の美佐さんより今の係長は切羽詰っていませんか?大野さんに思われて、幸せなんじゃないんですか?」

小島くんにこんな事を言わせるなんて、私も未熟だ。

私は部長の事を話していいのか思案する。

「本当に、プライベートの係長はグズグズなんですから…。」

西田は困ったようにつぶやいた。

「あの…、ところで…。」

主任が何かを思い出せたように言った。

「大野がきれいな女性と何度か歩いているのを見かけたんですけど…、係長はその辺は了解しているんですか?」

< 147 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop