女40歳、お嫁にもらってもらいます!

「あのね…、早川くん…。」

私はこの思いがけない展開にオロオロする。

「いいじゃないですか。そんなに早く結論を出さなくても。」

西田が主任を見てから、私に頷きかける。

「もっともっと一対一でそれぞれに時間を持ったらどうですか?」

「でも私…。」

私の中には、晃太朗が居る。

それは揺るぎないと思っているのに。

「どうせ40歳になってしまったんだから、焦る事はないんです。そうすることで何か違う風景が見えてくるかもしれないですよ。」

主任がゆっくりとうなずく。

そしていつも私を安心させる笑顔を主任は向けてくれた。

「もちろん部長も含めて…。」

私の表情が固くなったのを、小島くんが見逃さなかった。

< 151 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop