女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「ごめんなさい、ちょっと考え込んじゃって。」

くらりとする頭に手をやりながら、私は気の抜けた返事をする。

こんな時にいつも来るのは西田のはず。

大野くんが来てくれるなんて珍しい。

「…主任にプロポーズでもされましたか?」

「えっ?」

大野くんは何を言っているんだろう。

「それとも部長とのデートの事でも考えていましたか?」

「ど…、どうしたの?大野くん。」

一体大野くんは何が言いたいんだろう。

「係長がそんなにモテるとは思ってはいませんでした。」

こんな時はハッキリ言うんだな。

「何言っているの。私はもう40歳よ。結婚なんて一生縁がないかもしれないのに、今更…。」

すると大野くんは眉をひそめた。
< 18 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop