女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「あなたはうわ言で大野の名前を何度もつぶやいていた事に気が付いていましたか?」

我ながらショックだった。

「いい思い出をありがとう。」

主任はそう言って、私を送り出した。

だから部長にもちゃんと話し合いを持とうと、さっき約束を取り付けたところだったのに。

そんな部長との結婚を、晃太朗が望んでいるなんて…。

「係長、ここでしょう?」

こんな時にやってくるのは、やっぱり…。

「開けて下さい。私、有給休暇を取っても良いですよ。」

西田の声は切羽詰っていた。

「大野に話を聞きました、だから…。」

西田の声で、大野くんの名前を聞いた途端…。

私は思わず鍵を開け、西田を中に招き入れていた。






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