女40歳、お嫁にもらってもらいます!
私はそっと主任の手に触れた。

「私の人生にあなたを巻き込むわけにはいかない。そういう事よ。」

私がはっきりそう言った時だった。

「主任、もう係長を解放してあげて下さい。」

その声の主は西田だった。

「係長の精一杯の誠意だと思いますよ。それにもう主任も新しい目標を持って歩んでいく時期が来たのだと思いますよ。」

主任の手の力が緩む。

そこに小島くんと大野くんが一緒に入っていた。

「おはよう。ちょっとみんな良いかな?」

私はさり気なく集合を掛けた。

「もしかすると、このプロジェクトはこの5人でする最後の仕事になるかもしれません。」

そしてゆっくりとみんなの顔を順に目で追う。

「さあ、頑張るわよ。私も全力を尽くすから、みんなも全力でこのプロジェクトに当たってくれるかな。」

< 190 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop