女40歳、お嫁にもらってもらいます!
そう言いながら、西田は自分のデスクへ向かう。

そしてそれぞれがそれを合図にするかのように、仕事に集中し始めた。

私はそっと大野くんを伺う。

よし、大丈夫。

思ったよりも動揺していない自分を感じた。

そして私はいつものように仕事に没頭する。

時々我に返ると、つい考え込んでしまいそうになって頭を振る。

そしてパソコンの上の自分の指に注意を向ける。

そんな事を何度繰り返したんだろう。

「係長、係長。」

小島くんに呼ばれている事に気が付いた。

「凄い集中力ですね。」

何と返事をしていいのか分からず、私は苦笑した。

「この部分の確認をお願いしたいんですが。」

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