女40歳、お嫁にもらってもらいます!
みんなの視線が私に集まる。

私の口から出た“休憩”という言葉にきょとんとしていると言った方が的確だろうか。

私は思い切って会社の外へ出た。

そしてすぐそばのお気に入りのカフェに入った。

うん、この香りだわ。

私は大好きなコーヒーを前に深呼吸をする。

部長が以前サンドイッチと共に差し入れてくれたのを思い出す。

落ち着け、落ち着け。

私はカップの中のコーヒーを見つめながら、そうつぶやいていた。

そして何気なく視線を上げた時…。

あれ?あの女性、どこかで見た事がある。

私は思わずその動きを止めてしまった。

でも思い出せない。

楽しそうに一緒に居る男性と笑っている。

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