女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「うちへ来てからの話ですか。」

西田も目を丸くする。

もちろんその後の主任との事は内緒。

「でも、その話だけだと彼女が大野の結婚相手って事ですか?」

そう察しながらも、人の口からそう言われるとなかなかつらい。

「それは確認したわけではないけど…。」

私は大きく息を吐いて、肩を落とす。

「今更確認なんか出来ないですよね。でも今、他の男性と一緒でしたよね。」

西田が引きつった笑いを見せる。

「もう終わった事よ。」

「本当にそれで良いんですか?ちゃんと大野と話をしてみればいいのに。」

西田の真剣な表情に私は弱い。

「私は元々恋愛も結婚も諦めていたのよ。それなのに少しの間でも、あの忘れていた思いを‥、恋愛で味わう辛さも楽しさも感じる事が出来て、果報者だと思わなきゃね。」

< 202 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop