女40歳、お嫁にもらってもらいます!
家に帰って一人になると、それは余計だった。

しかし…、ここでも主任と西田の陰ながらの心遣いに救われたんだろうと思う。

そう思える余裕が私にも戻って来たという事なんだろう。

こんなにプライベートで引きずるなんて私らしくない。

部長がフロアを出て行った。

その瞬間に、何とも言えない緩んだ空気が周りを包んだ。

「お疲れ様でした!」

無邪気に叫んだのは、小島くんだ。

小島くんはこんな若いうちにこのプロジェクトに出会えて本当に幸運だと思う。

これからの仕事に大きな自信となるだろう。

「やっと解放されるんですね。でもちょっと寂しいかも。」

西田は小島くんを眺めながら、伸びをした。

「二人でゆっくり癒し合う事だな。」

少し嫌味を交えたそんなセリフを吐いたのは、主任だった。

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