女40歳、お嫁にもらってもらいます!
そう言う意味で言えば、主任も同じだ。

部長以上に、私は主任に愛を与えてもらったのだと思う。

それに答えることが出来ない私の方が、人間として何かが欠けているのだろう。

でも自分の気持ちに嘘はつけない。

それこそそんな気持ちのまま主任に寄り添ってもらっても、きっと主任を傷つけるだけだろう。

そんな関係はどこかで破綻するのが目に見えている。

主任も最近は薄々そう感じ始めていたのではないだろうか。

やっぱり私の仕事上でのベストパートナーが主任であったことは間違いない。

「幸せになって下さいね。」

その主任の最後の言葉は、微妙に部長のそれと重なっていた。

そして私には自然と笑みが浮かぶ。

「どうしたんですか?」

私は現実に引き戻された。

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