女40歳、お嫁にもらってもらいます！

そこで私は腹を決めた。

「もうこれ以上私の人生に関わってほしくないの。あなたへの気持ちに気が付いてから、私の人生設計は狂い始めたの。だからそれをちゃんと元に戻したいの。それにはこれが一番良い方法なのよ。」

そして私は目を伏せた。

「それはちゃんと部長にも主任にも伝えたわ。ちゃんと二人は分かってくれたわ。」

「俺はそんなつもりはないですけどね。」

「何を今更…。」

大野くんの唇が私のそれと重なる。

「…少し黙って、俺の話を聞いてもらえないですかね。」

私は大野くんに腕を掴まれて、そのまま車に連れていかれた。

勢いよく連れ込まれた助手席のドアの音が大きく響いた。

運転席に乗り込んだ大野くんが私の方を向く。

「…どうして会社を辞めるんですか？」