女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「そんな郁美が可愛くて可愛くてしょうがない…。」

今の私にはとても強烈な一言だった。

もう一度大野くんは私を求めると、満足そうな顔をして眠ってしまった。

私の頭を自分の肩に抱き寄せながら。

さあ、どうしよう。

きっと我に返った大野くんは後悔することだろう。

そんな事を思いながらも、私は気持ちが温かくなることに気が付いていた。

そっと目を閉じている大野くんの頬に手を差し伸べた。

こんな状況に戸惑いながらも、さっきのやり取りを思い返すとやはり女として嬉しい。

まあいいか、今だけその余韻に浸っても。

そしてそっと大野くんを解放してあげよう。

そう、今ならば上司と部下の関係に戻れるだろうから。

たった一度の過ち、それでいいじゃない。









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