女40歳、お嫁にもらってもらいます!
8
いつものように一番最後にフロアを出ようとした時だった。

「係長。」

それは西田の声だった。

「もう帰ったんじゃなかったの?」

西田はスッと私のそばに寄って来た。

「今日はうちに泊まりませんか?」

「えっ?」

「恐らく自宅までの道すがら、3人の男があちらこちらで待ち伏せをしているような気がするんですが。」

興味津々な表情をこちらにむける西田。

「…西田、この状況を楽しんでいるでしょう…。」

私のその言葉に西田の顔がパッと明るくなる。

「もちろんです。部長と主任は近々動くんではないかと思っていましたけど、それに大野が参戦してくるとは…、予想外でびっくりしました。」

でも私もすんなり自宅に戻れるとは思ってはいなかった。

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