女40歳、お嫁にもらってもらいます!
12
あの日以来、男性3人が静かだ。

いや、いつもと変わらない様に見えるのだが、私の中では何かが引っかかっているように感じてしまう。

でも今はそんな事を気にしている暇がない。

あの夜、私は大野くんを振り払って何とか家に逃げ込んだ。

それで良かったと私自身は思っている。

会社ではとにかくプロジェクトの作業が次から次へと襲ってくる。

「係長、これを確認してもらいますか?その間に次の作業にかかりたいので。」

西田は少しぼんやりした、焦点の合わない表情を浮かべている。

「西田、大丈夫?」

「はい…、多分。とにかく時間が足りなくって、予定より少し私の作業は遅れているので、頑張らないと…。」

「自分の身体とちゃんと相談して仕事をしなさいよ。ここはグループなんだから、いざとなったらちゃんとみんなでフォローするから。」

私は意識して、柔らかい笑顔を西田に向ける。

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