女40歳、お嫁にもらってもらいます!
主任と大野くんの驚いた視線が、小島くんに向けられる。

どうも本人は気が付いていないようだ。

西田の耳が少し赤く見えるのは気のせいだろうか。

「はいはい、とにかくみんなでフォローし合いましょう。まだまだ先は長いのよ。無理はしない様にね。」

私がそう声を掛けたところで、部長が入って来た。

「おお、やっているね。山本さんのその声を聞くと、私もうずうずするね。」

「お疲れ様です、部長。」

私がそう言うと、みんなが手を止めずに会釈だけする。

「忙しいのは分かっているが、少しは休憩を入れないと効率が下がってしまうぞ。」

部長は持っている袋を大きく掲げた。

「サンドイッチとコーヒーを買って来た。」

フロアの雰囲気がいっぺんに和んだ。

「さっ、部長の厚意に甘えましょう。」

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