女40歳、お嫁にもらってもらいます!
「ここなんですけどね…。」

パソコンを主任は指さす。

「うん。」

私と主任の顔が近づいた。

「…係長は仕事だとそんな事を簡単にしてしまうんですから…。」

「えっ?」

思っていたよりも近いその距離に私は驚いた。

「そうやって少しずつ俺を意識して下さい。」

ボソッと正面のパソコンから目を離さずに、主任はつぶやいた。

私はこうやって知らず知らずのうちに、主任に意識させてしまっていたのか…。

今更ながら自分が女性だという事を認識した瞬間だった。

私は男女というより、仲間という意識だったんだけどな…。

主任の言葉に少し残念に思う自分を再発見する。

「係長?」

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