女40歳、お嫁にもらってもらいます!
歩き出した私の前で、大野くんは通せんぼをする。

「…もう俺、フラフラなんです。」

いつもながら、私は不意打ちに弱い。

あっという間に、大野くんの大きな身体が私に被さる。

抵抗をしようとする私の両腕を大野くんは強引に封じる。

「…少しじっとしていて下さい。俺を癒して下さい…。」

「あのね…、大野くん…。」

「仕事中の郁美は格好いいけど、俺を癒せる優しさを持っているのは郁美だけだから。」

何故だか私はますます気が緩んで、涙が出そうになった。

「郁美?泣いているの?」

大野くんこそ、仕事をしている時と雰囲気ががらりと違う。

「…違う…。」

私をそっと見つめた後、大野くんの優しいキスが私を襲う。

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