賽の河原で鬼さんこちら
第2章
次の日。
朝から早速石を積み上げようとする子ども等を眺めながら、大鬼はやはり塔を崩して回った。
「一重積んでは父のためぇ」
調子はずれな歌を口ずさみながら大鬼は塔を崩して回る。
一節歌うごとに大鬼は塔を一つ崩していた。
時にはまだ塔と言えないようなものすらも蹴りつけていた。
大鬼が通った後の塔は全て崩されているような有様であった。
「二重積んでは母のためぇ」
大鬼が鼻息荒く少女のところに辿り着く。
少女はと言えば、石を手にじっと固まっていた。
朝から早速石を積み上げようとする子ども等を眺めながら、大鬼はやはり塔を崩して回った。
「一重積んでは父のためぇ」
調子はずれな歌を口ずさみながら大鬼は塔を崩して回る。
一節歌うごとに大鬼は塔を一つ崩していた。
時にはまだ塔と言えないようなものすらも蹴りつけていた。
大鬼が通った後の塔は全て崩されているような有様であった。
「二重積んでは母のためぇ」
大鬼が鼻息荒く少女のところに辿り着く。
少女はと言えば、石を手にじっと固まっていた。