賽の河原で鬼さんこちら
意外だったのは、自分の心境であった。

永遠に繰り返されると思われていた日々が、初めて崩された。

だというのに、それを容易く許容している自分がいることに、大鬼は驚いていた。



既に自分にとっての日常は崩されていた。


あの少女によって。



今更いくら崩されようが構いはしない。

そのように考えている自分がいることに、大鬼は気付く。
< 28 / 53 >

この作品をシェア

pagetop