課長は雪男!?【佳作受賞】
「あーあ、ばれちゃった。
みんなには内緒な?」
課長は、茶目っ気たっぷりにウィンクしてみせる。
「え、これ、課長が?」
「くくっ
他に誰がいるんだよ。
俺、超暑がりでさ、ダメなんだよね、
28度設定とかの生暖かい部屋。」
なんと!
課長は、暑くなり始めた5月頃から、いつもこっそり設定温度を下げてからオフィスに入ってきてたんだそうだ。
しかも、ばれて怒られないように、自分が出かける時や、先に帰る時は、設定温度を28度に戻すという念の入れよう。
何人かの男性社員は気づいてたけど、自分たちも暑いから、敢えて黙認してたらしい。
「じゃあ、課長って、雪女の子供じゃないん
ですか?」
「は!?」
「いえ、私はてっきり… 」
そのあと、課長が、その美しい顔を思い切り破顔したのは、言うまでもない。
その2年後、私が雪 夏菜(すすぎ なつな)という不思議な名前になるのは、また別のお話。
─── Fin. ───
みんなには内緒な?」
課長は、茶目っ気たっぷりにウィンクしてみせる。
「え、これ、課長が?」
「くくっ
他に誰がいるんだよ。
俺、超暑がりでさ、ダメなんだよね、
28度設定とかの生暖かい部屋。」
なんと!
課長は、暑くなり始めた5月頃から、いつもこっそり設定温度を下げてからオフィスに入ってきてたんだそうだ。
しかも、ばれて怒られないように、自分が出かける時や、先に帰る時は、設定温度を28度に戻すという念の入れよう。
何人かの男性社員は気づいてたけど、自分たちも暑いから、敢えて黙認してたらしい。
「じゃあ、課長って、雪女の子供じゃないん
ですか?」
「は!?」
「いえ、私はてっきり… 」
そのあと、課長が、その美しい顔を思い切り破顔したのは、言うまでもない。
その2年後、私が雪 夏菜(すすぎ なつな)という不思議な名前になるのは、また別のお話。
─── Fin. ───